銀嶺板 #01
神代杉… 昔、火山の噴火や自然災害などにより山体崩壊が発生。大規模な山崩れにより山中の木々は大量の土砂に流され、その後数百年〜数千年にも及ぶ途方もない長い時間を火山灰の中や、水中または土中で眠ります。様々な周辺環境の条件や或いは偶然が重なる事により、その木々達は密閉状態の中で腐る事無く樹木の姿のままで有り続けました。
自然の摂理は驚異的であり人知を遥かに越えている訳でありますが、しかし人として、それらの木々が埋没に至った理由や、様々な地盤工事により発掘や出土に至るまでの余りにも長過ぎる時間経過の事に思いを馳せますと、やはりその姿は奇跡的で神々しく、まさに冠の言葉として『神』と言う形容を模して何ら不思議はありません。
本品の神代杉は秋田県と山形県に跨る標高2,236mの活火山 : 鳥海山の山中より道路工事の際に発掘されたと聞き及びます。およそ2,500年前に起きた山体崩壊による山崩れにより大量の土砂に流され、そのまま土中に眠り続けとの事。縁有りまして、数年前に私の手元にやって来ました。実は、横浜銀嶺を始めさせて頂くにあたり、私が最も皆様にご披露をさせて頂きたかったのが、この銀嶺仕様によります神代杉であります。
有機物である木々の表面を無機質である本物の銀で染め上げる。。。皆様は銀色に輝く木々や木材を今まででご覧になった事はおありでしょうか? 特殊な銀嶺液はほんの数年前に開発がなされた訳ですので、少々大袈裟な表現かも知れませんが、銀を身に纏った木の板の姿をご覧頂くのは、人類の永き歴史の中で、この瞬間、これらの写真がまさに初めてあるとそう申し上げても過言では無いかも知れません。
有機物に対し無機物による表面加工を施す。。。それはまさにその命を止めてしまう行為でもあります故、実施工に至るまで相当の葛藤がありました。また貴重な神代杉ともなれば、その行為が果たして神様にお許し頂ける行為であるだろうかとも… その明確な答えは未だに得る事は出来てはおりませんが、しかし、初めて神代杉を銀嶺仕様に仕上げた際に浮かび上がったその独特の美しき紋様を目にした時の感動は今でも忘れる事が出来ません。特殊銀嶺液を介した有機物と無機物の融合。。。横浜銀嶺の手法としての最大のコンセプトでありますが、それより導き出される施工結果の全ての象徴がこの神代杉の銀嶺板なのであります。
- 素材
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◯ 神代杉
- 特殊錯体銀仕上げ
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◯ 木材全面に特殊錯体銀を施工
- 詳細
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◯ 長さ : 39cm
◯ 幅 : 14cm
◯ 厚み : 3.2cm
◯ 電子レンジ / オーブン / 食器洗浄機のご使用は不可